■高齢者の労働災害対策の検討を~昔はできていた作業ができなくなる時期がくる~
高齢の従業員さんがケガをした
時に起こった原因などを
聴かせてもらうことがありますが、
その中でよく出てくるフレーズが
「昔はできていたのになぁ」
です。
身体に負荷がかかる作業をしたり
集中力が必要な作業をしたり
通常よりも負荷の大きい業務の
時に労働災害の確率は高くなります。
皆さん分かってはいるけれど
昔は安全にできていた作業が
危なっかしくなる時が来ます。
その見極めをしていかないと
いつか労働災害が発生し、
会社にも責任の一端がある
と判断されます。
70歳まで働くことができる環境の構築に備えて
すでに政府において検討が開始
された70歳まで働くことが
できる環境の構築ですが、
何歳になっても働くことが
できることはすばらしい
ことで健康寿命を延ばすことに
繋がるかもしれません。
一方でこれまで当たり前に
できていた作業がうまく
進まないということも
出てくるでしょう。
個々の状態を見てどこまでの
作業が可能か慎重に検討する
ことが未然に災害を防止する
ことにつながります。
中小企業にとっては、作業が
少なくなるのに同一の給与と
いうわけにはいかない会社が
多いでしょうから
作業の範囲や時間数・出勤日数を
限定することで給与を再度決定する
という方式が良いでしょう。
現役を引退したきっかけが
労働災害ではあまりに悲しい
ことですから、
予防の意味も込めて負荷の大きい
作業から早めに卒業することを
検討しましょう。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2018年12月7日掲載-662)
※ イラストはイメージです