■従業員2名に対してであっても1日8時間・1週40時間を超えて働かせると法定の除外事由がなければ書類送検となる
違法な残業に対してはどこの
労働基準監督署も書類送検をも
辞さない厳しい姿勢を見せて
いますが、
これは例えば大手の企業を対象と
しているとか、違法となっている
労働者数が多い場合に対象と
なっているということでは
ありません。
中小企業であっても小規模な
事業所であっても対象となり
労働者数が1名でも取扱いに
変わりありません。
大阪労働局が事業所の労働者
2名に対して法定の除外事由
なく
1日8時間・1週40時間を超えて
働かせたとして書類送検をした
事案の公表がありました。
法定の除外事由とは
原則として1日8時間と1週40時間を
超えることは労働基準法により許されて
いません。
36協定なく1日8時間と1週40時間を
超えても労働基準法違反とされないのは
法定の除外事由がある場合だけです。
法定の除外事由の中で主なものは
労働基準法第41条の
「事業の種類にかかわらず監督
若しくは管理の地位にある者」です。
このような法定の除外事由がなければ
労働基準法違反として
書類送検をされる可能性がある
と考えましょう。
今回の事案を見ても違法な状態と
なっている労働者数は関係ない
ことがわかります。
管理監督職かどうかは会社の基準ではなく「労働基準法」の基準
法定の除外事由のひとつである
「事業の種類にかかわらず監督
若しくは管理の地位にある者」の
会社の基準で決まるものでは
ありません。
会社では管理監督職だと言って
いても、
労働基準法の基準を満たして
いなければ適用除外とはなりません。
この基準について会社の都合を
優先して甘く判断をしてしまい
後から思わぬ大きな負担を負う
ことがあるため、
労働基準監督署から書類送検を
検討をされる事態になることが
ないように整備しておきましょう。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2018年12月24日掲載-679)
※ 写真はイメージです