■有給休暇を取得して他でアルバイトをしていることが判明したときにどうするか
有給休暇を取得した日に他のところで働いている姿を目撃してしまって一騒動ということがあります。
有給休暇の取得に対して、それをカバーするために誰かが頑張っているという状況もあったりするので穏やかな気持ちではいられないということもよくわかります。
【他で働いていたことだけの事情をもって処分は不適切】
本来の有給休暇の目的は、労働の免除により身体を休めたり、例えば旅行に行くなどプライベートの時間を過ごすことでリフレッシュをしてもらうというものです。労働の免除を受けて労働をするということは、制度を設けた時の本来の趣旨ではないものと思われます。
一方で有給休暇の取得は自由であって理由を聞くことも不適切とされています。
よって有給休暇を取得してアルバイトをしていたから処分をするということは不適切と考えらます。その休暇をどのように過ごそうが自由なのですね。
【そのままにしておくと次に続く人も】
処分は不適切ですが、何もせずに放置をしてしまうと、他の人も有給休暇を取得して別のところで働くということが出てくるかもしれません。これにより働き過ぎという別の労務問題も出てくる可能性があります。
就業規則には規定をしておくことがお勧めです。ただし協力してほしいという意味で載せることは認識していただく必要があります。
就業規則の載せたら規制ができるのかとなると、強制的に他で働くことをさせないようにすることは困難でしょう。
【なぜ他で働かなくてはならないのか検証を】
すべてがそうだとは言いませんが、短期のアルバイトは、単純に給与がよいということでそちらで働いてしまうことが多いような印象があります。
「卒業旅行が控えているから」とか「結婚式に参列しなくてはいけないので」とか一時的な理由である場合もあります。このようなものであれば一時的なことで解決はしそうです。
一方で「毎月の給与では満足に生活ができない」という継続的にせざるを得ないという場合もあります。このような理由だと根本的なものを見直すことも検討していかないといけないかもしれないですね。
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