■労働基準監督署の是正報告対応にも見習いたい事業主の対応
労務トラブル解決に向けて最短の道を選択したすばらしい対応だと筆者は正直驚いてしまいました。
漫画業界の残業問題について一石が投じられて、複数の方がSNSに投稿し議論が巻き起こっていましたが、解決に至ったことが報道されています。
(出典:YAHOO!JAPANニュース:スポーツ報知)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180117-00000226-sph-soci
【労働基準監督署の是正報告対応にも見習いたい】
様々な意見があるでしょうが、筆者は
事業主が自身の非を素直に認めて早急に是正し、未払い残業を支払うことはなかなかできることではないと思っています。
労働者が労働基準監督署に相談に行ったことで調査が入った場合、ついマイナスの感情が出てしまう傾向があります。
事業主自身が誤っていたことの恥ずかしさもあるのでしょう。
ここで冷静になって、自身の非を認めて即座に対応をすることが事態を複雑化させることなくシンプルに解決する方法なのだと改めて感じさせられました。
事業主がどのような感情を出そうとも未払い残業(労働基準法違反)があれば、労働基準監督署は支払うように指導をしますから支払うという結果は同じなのですね。
【労働者への感謝も円満な解決に一役買う】
さらに筆者が驚いたのは、事業主が労働者に対して感謝の手紙を出していたということでした。
自身の認識不足を気付くことができたことについて感謝をすることで労働者が抱えていた不満も解消されるのかもしれないですね。
労務トラブルは、対応方法の選択ひとつで即座に解決することもありますが、より複雑かつ規模が大きくなることもあります。今回の事案は、シンプルな解決策を改めて示していただいたものですね。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2018年1月19日掲載-341)
※ イラストはイメージです