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■宿直勤務において残業代を請求されることがあるか

仕事の中で仮眠を伴う時間帯があると、この時間が労働にあたるのかあたらないのかということは議論のあるところです。しかし、仮眠をしているから労働時間ではないという解釈は通じない場合があり、今回の報道のように裁判において請求がされることもあるのです。
 
(出典:YAHOO!JAPANニュース:京都新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170728-00000032-kyt-l26
 

【緊急事態などに備えていると労働時間との判断も】

宿直の目的は様々でしょうが、比較的多くのケースが、緊急事態が起こった時には対応を求められるものであり、その頻度や会社が指揮命令している状況にもよりますが、労働時間と判定される可能性は大いにあると考えておかなくてはいけません。
 
 今回の事例の使用者も宿直の時間を労働時間とは考えていなかったのでしょう。一方で労働者は、業務対応で寝ることもできなかったとの主張をしています。
 
 双方の主張については裁判所の判断を待ちたいところですが、このような問題が裁判に発展してしまうとお互いの信頼関係を構築することが困難になってしまいます。よって労働時間かどうかというところは慎重に検討しなくてはならない事項です。
 

【報道がきっかけで労働問題の指摘を従業員から受けることも】

労働問題について多くの報道がされるようになり、興味をもつ人も増えているのではないかと思います。「当たり前だと思っていたことが本当は違法だった」という気づくようなこともあるかもしれません。
 
指摘を受けることを問題にするのではなく、事前から対応をして報道された労務問題が自社ではしっかり対応がされているとわかると従業員満足は高くなることを意識しておくことが良いと思います。
 
 人手不足が顕著になる時代を前に、選ばれる会社になっていくよう曖昧な取り扱いにも積極的に取り組んでいきましょう。

お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年7月30日掲載-168)