■採用による増員は過重労働対策として労働基準監督署に報告ができるか
労働基準監督署の指導監督を受けた事業所が増員により過重労働の解消に努めようとしている事例に関する報道がされました。
(出典:YAHOO!JAPANニュース:産経新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170805-00000054-san-l15
【書面による指導「過重労働による健康障害防止について」への対応】
人手が増えることで負担をかけていた従業員の仕事量を減らすごとができる性質の業務であれば増員は有効な改善措置となります。
労働基準監督署から「過重労働による健康障害防止について」の書面による指導への改善報告とすることもできるでしょう。
「過重労働による健康障害防止について」の書面により指導をする目的は長時間労働の削減ですから増員に限らず、各事業所に適した手法を採れば良いのです。
【効果の見込みがない改善策で報告をしないこと】
労働基準監督署の指導に対して、具体的な改善策が見いだせないまま効果の見込みがない改善策を実施することはやめておきましょう。
過重労働による指導監督を実施した事業所に対して労働基準監督署は数ヶ月から数年経過した段階で調査に入ることがあるからです。
場当たり的な対応をしてしまうと当時に報告した内容は記録として残っていますので「改善します」と報告をして何の改善もできていないと傷口を広げる結果になりかねません。
【だからちゃんと労働時間の経過をチェックしていく】
労働基準監督署も指導監督をしたからすべての事業所において長時間労働が削減されるとは考えていないでしょう。それは労働基準監督署の指導監督に対して何もしないということではなく、真剣に改善策を検討して実施しても新たな壁が立ちはだかることや会社が思っていたようにはいかないこともあることがわかっているからだと考えられます。
よっていつ労働基準監督署が調査に来ても改善に向けた具体的な行動をしていることを示せるようにしておくようにします。
自社だけでは進まないような場合は中部労務管理センターへご相談ください。毎月、改善策の検討をしていると少しずつでも長時間労働が解消されていきますよ!。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年8月6日掲載-175)