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■労働基準監督署はパソコンの使用履歴を労働時間とすることがあるか

労働基準監督署が会社が管理をしている労働時間の記録に対して、それを過ぎた後で従業員がパソコンを使っていた形跡があるとして労働時間管理の改善を指導した事例が報道されました。
 
(出典:YAHOO!JAPANニュース:朝日新聞デジタル)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170810-00000034-asahi-bus_all
 

【パソコンの使用履歴は労働時間を判断されることがある】

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインから常に頭に置いておかなくてはいけないのは、厚生労働省はパソコンの使用時間の記録を客観的な記録になり得ると考えているということです。
 
 ひょっとしたら業務とは関係ないことでパソコンを使用していたかもしれません。それでも会社の労働時間管理が曖昧だと労働基準監督署からパソコンの使用履歴と会社が把握している労働時間の乖離について検証を求められることがあります。
 
 そんな時に従業員から私は業務にパソコンを使っていましたと言われたら・・・
 
 労働基準監督署はパソコンの使用履歴を労働時間と判断して未払い賃金の支払いに関する指導をすることが考えられます
 
 未払い残業があるのではないかという疑いを一切かけられたくないのであれば、退勤の記録をした後でパソコンを使うような状態にしてはいけないということになります。
 

【メールやメッセージを送信した時間は労働をしていた疑いあり】

パソコンが私用のパソコンである場合、業務で利用していたのか私用で利用していたのかはっきりしない場合があります。仮に業務に使用をしていたのに残業代が支払われなかったとすると従業員が不満を抱えているケースというのは現実的にあるのですね。
 
 その従業員が自分のパソコンを労働基準監督署に持っていってメールやメッセージの送信をしていることを証拠として相談をしたらどうなるでしょうか?今回の事例を参考に考えると危険であることがおわかりいただけると思います。
 
 私用のパソコンを使うことを認めるかどうかという根本的なところも検討をしていかなくてはならない局面にきています。
 

お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年8月12日掲載-181)