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■「繁忙期だから長時間労働」は労働基準監督署に通用するか

繁忙期でやむなく長時間労働になることはどの業界でもあることですが、労働基準監督署が書類送検をした事例の報道がありました。
 
(出典:YAHOO!JAPANニュース:毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170819-00000022-mai-soci
 
 

【労働基準監督署が繁忙期に長時間労働となることをわかっていない訳ではない】

労働基準監督署が繁忙期に労働時間が長くなることをすべて指導対象と捉えるということではありません。調査の際に例えば「夏は繁忙期ですよね?全体的に労働時間が多くなっていますから」というような会話をすることもあります。
 
 
 労働基準監督署が考えているのは、法令などが定める範囲内の残業時間にしてほしいということです。そうなっていない以上は、何らかの指導をせざるを得ないのですね。
 
 
 どうして書類送検になっていくのかという疑問が生じてきますが、今回の事例も書類送検の前に是正勧告をしたものの改善されなかったとか、いくら繁忙期とはいえ労働時間が長すぎるなど程度問題もあるということです。
 
 
 一方で、労働時間を気にしたことが原因で売り上げが下がったとしても労働基準監督署がその補填をしてくれる訳ではありません。繁忙期は稼ぎ時でみな一丸となって頑張っているのだという状況は、特に中小企業ではまさにその通りなのですね。
 
 
 労働基準監督署と使用者の間で埋まらない溝はあると思いますが、繁忙期だからという理由で過剰な長時間労働は許されない時代になっているということは意識をしておかなくてはいけません。仮に従業員が長時間労働を原因として病気を患うようなことがあれば、使用者の責任は計り知れないものになってしまうのです。
 
 

【労働時間に関する様々は方策を検討しよう】

変形労働時間制や交替勤務、時差出勤や休憩の取得方法など長時間労働の削減にむけて検討する価値のある事項はいくつもあります。
 
 
 いままでこの方法でやってきたのだということは根付いたものであり、繁忙期を乗り越えた実績があるのでしょうが、もともと労働基準監督署の視点でみると指導対象というようなものであればリスクでしかない訳です。
 
 
 就業規則の改定も含めて労働時間の方策を検討していきましょう。中部労務管理センターでは労働時間の削減に関するお手伝いをしています。
 
 
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年8月19日掲載-188)