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■手当支給の意味合いを会社の主張を退けて裁判所が判断することはあるか

非正規従業員が、正社員との待遇格差を不合理として提訴する事例が増えています。
 
今回の事例について、控訴も含めて今後の動向が非常に気になります。場合によっては正社員に切り替えすることを選択している会社もありますが、優秀な人材の確保のほかに、こういったトラブルを回避するという意味もあるのかもしれません。
 

(出典:YAHOO!JAPANニュース:産経新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170915-00000099-san-soci
 

【会社がこういう思いで支給をしているということが退けられる場合も】

今回の事案で会社は年末年始の勤務に対する手当について「労苦に報いるとともに、会社に貢献することのインセンティブを与えることで正社員の長期間の定着を図る趣旨」という支給への思いを主張しました。
 
 
 一方で裁判所は、何らかの理由で会社の思いを採用できないと判断したのでしょう。年末年始の勤務に対する手当について「年末年始という最繁忙期に勤務したことへの対価」と判断しました。
 
 
 何らかの理由で会社の思いを採用できないと判断したときは手当支給の意味合いを裁判所が判断することがあると認識をしておかなくてはいけません。
 
 

【手当支給の意味合いを明確にしておく】

「この手当はなぜついているのですか?」という疑問に「何となく」とか「昔から」とか「何かがあったときにつけたんだよ」とか漠然とした回答になるのであればトラブルの種を抱えていると言えます。
 
 
 規程で支給する意味や会社の思いを明確にすることが重要で、不合理と提訴されるまえに非正規従業員に合理的な理由があるのだということを説明できるくらいにしておかなくてはいけません。
 
 
 どこからが合理的でどこからが不合理なのかわかりづらいのですがそもそも従業員が不合理と思わなければトラブルになることはないので意味合いや思いを明確にしていくことに取り組みましょう。
 
 
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年9月16日掲載-216)