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■始業前の朝礼を労働基準監督署は労働時間と判断するか

始業前にその日やその週の確認事項や全体的な連絡のため、仕事に入る前に気を引き締めるためなど様々な目的で始業前に朝礼を実施している会社もあるでしょう。
 
 
 始業前に実施している朝礼の時間について労働時間であると判断し、労働基準監督署が是正勧告をしたことが報道されました。
 
 
 始業前のラジオ体操が労働時間と判断された報道があったことに続き、朝礼も労働時間と判断されました。この流れは続きそうで、清掃や引継ぎなどに対する指導が出てきても不思議ではないですね。
 

(出典:YAHOO!JAPANニュース:朝日新聞デジタル)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00000099-asahi-soci
(※ リンク切れ)
 

【朝礼は仕事に関する事項の伝達などをしていた】

報道された事案では朝礼で仕事に関する伝達や仕事の心得を唱和していたことが書かれています。仕事に関する伝達をしているからまさに仕事(=労働時間)ということで是正勧告をしたものと考えられます。
 
 
 朝礼となるとほとんどの事例が仕事にかかわりのある内容でしょうから朝礼は労働時間と考えておくことが適切といえるでしょう。
 
 

【朝礼の時間は5分だった】

報道された事案の朝礼は5分でした。このことからもはっきりしているのは労働基準監督署は分単位の労働にも是正勧告をするということです。
 
 
  原則として、労働時間は1分単位という考え方を労働基準監督署は持っており、毎日の朝礼は5分だから切り捨てているというような場合も今回の事案と同様に是正勧告を受けることになるでしょう。
 
 

【変形労働時間制を導入して対応をするか】

報道された事案では、始業時刻から朝礼を開始することにしたことが書かれています。これが従業員にとってもわかりやすく、労働基準監督署も納得をする代表的な対応策といえるでしょう。
 
 
 変形労働時間制を導入して対応をする方法もあるのですが、これは従業員からの反発も予測されるので慎重な検討が必要です。
 
 
 なぜなら労働基準監督署の指導があった後の制度変更に対して従業員は敏感になっているケースが多いため、少しでも不利益があるのではないかと疑問を持つと、全体のモチベーションを低下させることにつながってしまうことがあるためです。
 
 
 慎重な対応をしたい場合は、中部労務管理センターにご相談ください
 

お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年10月1日掲載-231・2017年10月21日一部修正)