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■解雇の有効性を判断する際に経営状況は判断要素のひとつとなる

会社に解雇をされた元従業員が地位確認などを求めた訴訟の判決において、解雇を無効と判断した事例が公表されました。
 

(出典:YAHOO!JAPANニュース:讀賣新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171023-00050180-yom-soci
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【会社全体で利益が出ていれば特定部門の赤字は加味されないことも】

会社は、赤字の部門であることから経費削減が必要だったという主張をしましたが、裁判所は会社全体で利益が出ているという判断をして解雇を無効としました。
 
 
 特定の部門が赤字で経費削減が必要だとしても会社全体で利益が出ているのであれば当該部門の事情は加味されないこともあるということです。
 
 

【裁判所は解雇を回避するために会社が努力をしたかを見る】

今回の事例で裁判所は、解雇を回避する努力が不十分と判断しました。解雇をする前に他にも検討や実行をすべき事項があったと考えていることがわかります。
 
 
 裁判所が解雇の有効性を判断する際に、会社が解雇をするにあたり、どれだけ回避をする努力をしてきたかを判断要素に入れています。何の検討もなく解雇をしてしまうと「努力が不十分」と判断されてしまうのでどうにか回避できる手法はないかということについて、これ以上は検討をすることができなかったと胸を張って言うことができるくらい深く検討をすることが良いでしょう。
 
 

お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年10月24日掲載-254)