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■上限時間の引き上げをする36協定の再締結は批判を受けてしまう

36協定の上限時間を超えた残業をさせていた事業所が、時間外労働の上限を引き上げて36協定を再締結したことが報道されています。
 
 
 報道の中にはこの対応に対して批判的なことも書かれています。働く方々が体調を崩していては本末転倒ではあるものの、筆者はこの決断に頭が下がる思いです。この決断があって、救われる命もあることでしょう。
 

(出典:YAHOO!JAPANニュース:毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171119-00000004-mai-soci
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【労働基準監督署からの上限を超えた残業に対する指導にどう対応するか】

労働基準監督署から36協定の上限を超える残業をしているとして指導監督を受けた場合に、主な選択肢は下記の2つです。
■A■残業時間を減らす
■B■36協定の再締結をして上限時間を引き上げる[過重労働に関する労務管理のリスクは高くなる]
 
 
 理想的な選択肢は■A■であり、労働基準監督署が期待する是正報告も同様と言えます。すぐに残業時間を減らすことができる具体的な対策を講じることができるのであれば、こちらを追求すべきです。
 
 
 一方で一定の批判はあるとしても■B■の選択肢が直ちに違法ということではない(残業の未払いがあるような場合は論外)とも言えます。
 
 
 労働基準監督署が、この是正報告に対してどのような対応をしたかまでは書いていないものの冷静なコメントが出ている点から、断言はできませんが、受理をしたものと思われます。
 
 

【周囲が理解をしてどうフォローをしていくかが先決】

対応について批判をすることは簡単ですが、今回のような事例については、いかに周囲がその状況になっていることを理解して、できることを進めていくかだと筆者は考えます。
 
 
 今回の事業所も皆が手放しで上限の引き上げに応じたのではないと考えますが、この状況が続いていくことが良いことではありません。間に挟まれている現場の声に耳を傾けて、どこから一歩踏み出すかが重要です。
 
 

お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2017年11月20日掲載-281)
※ 写真はイメージです