■忘年会の場でけんか:実質的に強制であれば会社に責任あり
もう忘年会や新年会を止めた方が
会社にとっては良いのではないか
という裁判所の判断が報道されました。
忘年会の最中に従業員同士がけんかを
して、怪我をさせるようなことが
あったら
実質的には全員参加で断れない
状況であれば、企業に責任が生じ
得ることを再認識すべき
という弁護士のコメントが紹介
されていましたが、
今後の裁判の行方もわからない状況
ではありますが、忘年会だから個人の
責任という訳にはいかないと考えて
おいた方が良さそうです。
当事者間で勝手に始まったけんかの
責任を、会社が負わなくてはならない
というのは辛い判断ですね。
忘年会の実施を禁止していても会社は責任を免れない
報道のあった会社では、忘年会の
実施を禁止していました。
しかし、誘った経緯や開催の過程から
裁判所は仕事の一環と判断
しました。
対策として、仮に就業規則等で
忘年会などの開催を禁止しても
状況によっては、会社の責任は
免れないことになります。
何よりも大切なのは禁止するだけ
ではなく、これに反して開催する
ことも防止をしなくてはならない
ことになります。
忘年会・新年会等を開催するので
あれば、各従業員の行動を監視
するくらいでようやく防ぐことが
できると言えそうです。
忘年会・新年会は、けんかだけでなく
セクハラ・パワハラをする場となって
しまうことも多く、お酒や場の雰囲気で
羽目を外すことがないように主催者は
管理をしなくてはならなくなると
いうことですね。
日常の研修等の中で触れていくことが重要
「○○をするな!」と言われると
なぜかやりたくなるということが
あると思いますが、
宴席が始まるその場で「今日はけんかを
しないように」と注意をしたとしても
それがけんかを誘発してしまうことも
あるかもしれません。
日常の研修等の中で、宴席での
注意事項を浸透させておくと、
今回の報道のような事例の防止に
一役買うと考えられます。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2018年4月23日掲載-434)
※ 写真はイメージです