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■労働時間の状況の把握に自己申告制は禁止されていない~ただし選択をすることは正確性を追求する厳格な管理が求められている~

 
労働基準監督署は自己申告に
よる労働時間管理を手放しで
良いという立ち位置と
考えていません。
 
 
 
むしろ
自己申告による労働時間管理=怪しい
という立ち位置と言っても
過言ではないと思います。
 
 
 
労働安全衛生法の改正により
2019年4月から
労働時間の把握が義務
となります。
 
 
 
これに先立ち厚生労働省が
労働安全衛生法の解釈に
ついて答えたものが公表
されました。
 
 
 
労働時間管理の自己申告制に
ついて、禁止まではして
いませんが、
 
 
 
自己申告制を選択する方が
むしろ大変なのではないかと
げんなりするほどの厳格な
管理を求めています。
 
 
 

厚生労働省が自己申告制の労働時間管理に求めている「説明」「調査」「補正」「確認」とは

 
労働時間管理に自己申告制を
選択する会社に対して
厚生労働者は下記のすべての
措置を講ずる必要がある

としています。
 
 
 
【十分な説明】
■労働時間の状況の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと
■労働時間の状況を管理する者に対して、自己申告制の適正な運用を含め、講ずべき措置について十分な説明を行うこと
 
 
 
【実態調査の実施】
■自己申告により把握した労働時間の状況が実際の労働時間の状況と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施すること
 
 
 
【労働時間の状況の補正】
■実態調査をもとに実際の労働時間の状況と自己申告により把握した労働時間の状況に相違があった時には、実際の労働時間の状況に補正をして管理すること
 
 
 
【各種確認義務】
■自己申告した労働時間の状況を超えて事業場内にいる時間又は事業場外において労務を提供し得る状態であった時間について、その理由等を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正に行われているかについて確認すること
■事業場が講じている措置が、労働者の労働時間の状況の適正な申告を阻害する要因となっていないかについて確認すること
■いわゆる労働時間の記録の改ざんが慣習的に行われていないかについて確認すること
 
 
 
これを担当する総務部門や
人事部門の残業時間が増加する
のではないかと懸念するほどの
ものになっています。
 
 
 
タイムカード等を導入すれば
これらの管理は義務ではなくなる
ので会社によっては自己申告制を
取りやめるという選択が良い
こともあるでしょう。
 
 
 

従業員から指摘を受ける前に準備を

 
労働時間の把握は義務となります
企業規模は関係ありません。
 
 
 
従業員から
「会社が義務を怠っている」
と指摘されることがないよう
今から準備をしておきましょう。
 
 
 
自己申告制を適用する場合は
前記の事項を行う体制を整える
取り組みを開始しましょう。
 

本日のブログのポイント
■労働時間管理について自己申告制を選択する場合は、「説明」「調査」「補正」「確認」に関する体制を整えよう

 
 
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2019年1月10日掲載-696)
 
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