■労働基準監督官行動規範の内容は??
労働基準監督官がこの内容に
沿って行動をするという
労働基準監督官行動規範が
厚生労働省のホームページで
公開されています。
どこまで全国の労働基準監督官に
浸透しているのかはわかりませんが、
一度目を通しておくことを
お勧めします。
1.基本的使命
■法令に基づき労働者の労働条件の確保・改善を図る
■上記により社会・経済を発展させる
■社会・経済を発展させることで国民に貢献することを目指す
法令に根拠があるものは
労働基準監督署などが
対応することを示しています。
会社が「そんなこと」と思っても
法令違反が認められれば
基本的使命に基づいて
調査が行われることになります。
2.法令のわかりやすい説明
■事業主に対して法令の趣旨や内容をできる限りわかりやすい説明に努める
■労働者に対して法令の趣旨や内容をできる限りわかりやすい説明に努める
これはなかなかプレッシャーの
かかる行動規範ですね(笑)
これまでもやってくれている
はずですが、
わからなければ自身が理解できる
まで説明を求めれば良いという
ことです。
とはいえ聞き方とか現実的に説明を
受ける時間数など配慮ができると
良いでしょう。
3.事業主による自主的改善の促進
■法令違反があった場合は、違反の内容や是正の必要性を丁寧に説明する
■上記により事業主による自主的な改善を促す
■事業主の希望に応じ、きめ細やかな情報提供を行う
■事業主の希望に応じ、具体的な取組方法についてアドバイスをする
つまり自主的な改善を進めていく
姿勢で臨めば良いということが
はっきりわかります。
「税金で飯を食っている」という
ような発言が労働基準監督署で
漏れ聞こえてくることがありますが、
指導事項と関係のない言い合いを
しても意味がないので、
切り替えて自社がどうしていくか
無理のないように是正する道を
探りましょう。
4.公平・公正かつ斉一的な対応
■事業主や労働者の事情を正確に把握する
■把握した正確な事情を的確に考慮する
■法令に基づく職務を公平・公正かつ斉一的に遂行する
優しいことを行っている反面、
厳しさも示しているものです。
斉一的とは「どれも同じように
そろっていて常に同様」
ということですが、
例外がないとも受け取れますので
毅然とした対応がされる
ことも変わらずあり得ると
考えましょう。
5.中小企業等の事情に配慮した対応
■中小企業等の事業主に対して労務管理体制などを十分に把握する
■上記の把握した情報を理解する
■中小企業等の事業主に対してきめ細やかな相談・支援をする
■中小企業等の事業主に対して法令の趣旨・内容の理解の促進等に努める
■中小企業等に違反があった場合は
・その労働時間の動向を踏まえる
・人材の確保の状況を踏まえる
・取引の実態を踏まえる
・その他の事情を踏まえる
・自主的な改善を促す
「中小企業だけずるい」という
大企業の声が聞こえてきそうですが、
法令遵守を絶対的な条件としつつ
労働基準監督官は一定の猶予を
見てくれそうですね。
自社の改善にどれだけの時間が
かかるか見込みと根拠を
しっかり説明すると良いでしょう。
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2019年2月8日掲載-725)
※ 写真は公表されているリーフレットです