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■医師の夜間当直と自宅待機が労働時間か否かで明暗がわかれる

 
医師が夜間当直や自宅待機の
手当が支払われていないとして
時間外手当の支払いを求めた
裁判に関する報道がありました。
 
 
 
医師2名が約1億1千万円を
請求し、
裁判所は約2千4百万円の
支払いを命じました。
 
 
 
裁判での争点は
夜間当直や、呼び出しに備える
自宅待機が労働時間に当たるか

でした。
 
 
 
支払いを命じたということは
労働時間にあたるという時間が
あったということです、
 
 
 

夜間当直は労働時間にあたると判断

 
医療業界だけでなく
夜間の当直をしている会社には
共通する課題
となるでしょう。
 
 
 
裁判官は、
「いつでも医療需要に応える立場に置かれている」
という判断をしたようですが、
 
 
 
常に連絡などがあれば業務の
対応をしなくてはいけない場合は
共通するものがある

考えておきましょう。
 
 
 
夜間待機に一定額の手当を支払って
いるだけという場合には、
その一定額が正確に適正な単価と
時間数に対する金額を超えていないと
 
 
 
未払い賃金があると判断される
ことになるので、対価として問題がないか
検証をする必要があります。
 
 
 
さらに、一定額の手当が時間外勤務に
対する対価であることを雇用契約書や
就業規則に誰がみてもわかるように
記載をしておく必要があります。
 
 
 
曖昧な取扱いをすると後からまったく
時間外手当の支払いがされていないと
判断されかねないことから
 
 
 
雇用契約書や就業規則も整備をする
ようにしましょう。
 
 
 

自宅待機は労働時間と判断しなかった

 
一方で自宅待機については、
「指揮監督下にあったと評価する
ことまではできない」という
 
 
 
微妙な表現で場合によっては覆る
こともありそうですが、
本事案については労働時間とは
判断しませんでした。
 
 
 
この表現を見ると、自宅待機は
問題がないということでは
ないと感じるものなので
 
 
 
安易な運用はさけた方が良い
でしょう。
 
 
 
夜間待機や自宅待機の時間外手当に
ついては、増えていくことが想定
されますのでいち早く見直しを
しましょう。
 
 

本日のブログのポイント
■夜間の当直が労働時間と判断されるとその時間に応じて適正な単価で計算をした手当の支給が必要です

 
 
お問い合わせ電話番号:052-414-5603(2019年4月26日掲載-802)
 
※ イラストはイメージです